イギリスの市場としての魅力

私は、何も考えることなく2005年に初めて参加した海外展示会がロンドンであり、さらに縁に恵まれてイギリスをターゲットにして輸出に取組みました。これは、本当にラッキーでした。

イギリスと言うとまず多くの人が最初に「イギリスの食事は美味しくないでしょう。」と言います。フィッシュ&チップスに代表される食事しか思い浮かばないですからね。私は、今から40年前の大学生の時にイギリスに旅行で来ましたが暗い街というイメージが今も残っています。しかし、時代も変わり、さらに住めば都と言うように美味しいお店がいっぱいあることに気付きました。イギリスは、貴族社会でもあるので昔は美味しいお店も今のように多くなく限られた人が訪れることが可能だったのだと思います。一度、歴史ある高尚なイギリス伝統料理のお店に連れて行ってもらいましたが、ローストビーフなどどれも絶品でした。

美味しい食事のある場所には美味しいお酒があります。昔はワインでした。現在もそうですが、世界のワイン市場の中心はロンドンです。あの英仏100年戦争もボルドーワインが原因とも言われているそうです。中心地であるロンドンの市場に商品があることはその他の国の人たちの目にも留まりやすいと言うことです。

私たちは、以前現地の商社と直接取引きをしたと言いましたが、ここが大きなポイントでした。誰も知らないSakeを1軒づつノックしながら説明をして少しづつ得意先を増やして行きました。このような店には日系商社はきません。理由は日本食材を使用しないからです。ある意味、ブルーオーシャンをずっと泳いでいました。しかし爆発的な拡がりは期待出来ません。ただし競合する商品が無いと言う一点を除いては。

そして、少しづつ現地のお店・レストラン・バーに入りだし、時代が少しSakeに注目してくると状況はどんどん変わりました。みんなが「Sake知ってる?」「ウチはAKASHI-TAIを使っているよ。」と口コミで「AKASHI-TAI」を広めてくれそして新しいお客さまを紹介してくれました。そう、市場が大きく広がって行きました。そして、次に、ロンドンで仕事をした人たちが新しい仕事のために世界へと職場を変えたことで新しい国からのオファーも入るようになりました。

正直なことを言えば今からイギリス市場を攻めるより、アメリカやもっと近いアジアや、まだ手付かずに近いアフリカなどに注力し、そこで一番になることが成功の近道だと思います。少ない人しか割けない会社になればなるほどターゲットを明確に絞ることをお勧めします。イギリスやフランスに輸出をしていると言う言葉に魅力があることは十分分かっています。私がそうだからです。

2月26日にオンライン形式で行われた「英国における日本酒需要の高まり-市場に詳しい専門家が商売の秘訣を説明」においても弊社清酒AKASHI-TAIが成功例として何度か話に登場したことは私たちにとって嬉しい出来事でした。

どこの国にもまだまだチャンスは転がっています。一緒に輸出を頑張りましょう。

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