輸出セミナーに出席すると必ず輸出価格の見積もりが必要ですと言われます。「CIF」や「FOB」や「FCA]で価格を出してと言われてもピンと私は今でも来ません。いつもこの意味を未だにwebでチェックしています。
弊社は、価格は全て「Exworks」を用意しています。他の言葉が分からない方はgoogleで「FOBとは」と入れれば簡単に他の言葉と一緒に見つけることが出来ます。この「Exworks」ですが、これは「庭先渡し」と言うものです。これは、注文した人が弊社まで商品を取りに来る値段です。
相手に届くまでのコストを考えると、「Exworks」+弊社から日本の通関業者までの輸送料+コンテナ搭載料+通関料+船賃+海外の通関料+海外の港から相手の倉庫までの輸送料。こんな感じでどんどん費用が発生します。一般的に量が増えれば1本当たりのコストは下がっていきます。損は絶対したくないので当然一番高い運賃で計算した見積書を作ります。そうすると、当然単価は高くなります。輸出にチャレンジするときは、損をしないことを一番に考えていましたが、途中で考えを改めました。運賃や通関料に少し上乗せして儲かるより、実費で精算して少しでも価格が安くなる方が良いと思うようになりました。
弊社は、以前から直接貿易がほとんどです。10年以上前は、国内取引で「FOB」で取引していることもありました。「FOB」で取引するときに注意が必要なことは、どこの港で渡すのか明記しておかないと困ったことになることがあります。香港に輸出していた時、最初は神戸港渡しでしたが、ある日小樽港に運んでと言われました。運賃が違うと言いましたが「FOB神戸」と書いていなかったために損をしてしばらく小樽港まで送っていたことを覚えています。
また、酒類製造者にとっては、酒税が免税になるかどうかも大事な部分です。そして、国内取引になるのであれば消費税も見積書に入れないといけません。弊社は、海外と直接貿易になりますので消費税と酒税は、見積金額に入りません。実際免税です。さらに言うとパレット代金も請求しています。ただ、海外に比べて日本はパレット代が以上に高いので高い頻度で何とかしろと言われます。
「Exworks」の形態を取っていますが、弊社から神戸港までの運賃と通関料は私たちが先に日本で払って実費を請求しています。これが一番スムーズで安いと思っています。しかし、結構な割合で、弊社の庭先まで商品を引き取りに来てくれるお客さまもいらっしゃいます。
少しでも安いコストで輸出することを考えましょう。しかし、今はコンテナ料金も異常に高いですし予約が取れないのが頭痛の種です。