新たな出会いでさらに道は開ける

中々上手く行かない中、また新たな出会いがありました。シンガポールで開催されるFHCという展示会に申し込んでいたある日メールが私に届きました。「私は、イギリス人だが、世界規模の大手食品会社に勤めている。この度、会社を辞めてコンサルタントを始めるが私と契約をしないか」というものでした。早速、会うことにして話してみると今まで自分が考えたことも無いようなブランディングの話を聞くことができました。エントリーブランドからブランディングをしようと言う話で私自身が思いつかないアイデアだったのですぐに1ヶ月に1回のコンサルタント契約をしました。そして、彼が新しい1ページを私たちに開いてくれたのです。

まず、彼は直接貿易をしない限り売上増は見込めないと強く言いました。そして、ロンドンにある弊社の輸入代理店の社長と面談を行いました。その時、彼が聞いたことは、今後1年と3年の販売戦略と計画輸入数量でした。それに、答えられなかった輸入代理店の社長に対し彼が私に勧めたことは取引の中止と新たな輸入代理店の決定でした。彼のブレない姿勢を見習って行くことに決めました。

そこで彼がしたこと。それは、日本からロンドンにあるお酒の輸入販売会社50社以上に電話を直接かけて「お酒の販売に興味はないか?」と全てに聞いてくれたました。今から15年前でしたので興味を示す会社はほとんどありませんでしたが2社だけ興味があるという返事をもらいました。そして、私たちはすぐにロンドンに向かいました。ロンドンに着くと、会う予定の1社から連絡があり面会がキャンセルになりました。そして、残る1社に望みを託して彼らの会社を訪問し輸入代理店契約を結ぶことになりました。

それから、3年ほどコツコツと売上を伸ばして行きましたが好事魔多しです。突然、600万円の売掛金を回収することなく、この会社が倒産してしまいました。3年ほど後に、10万円が口座に振り込まれたことを思い出します。この倒産の報を聞いたとき、私は知り合った在英の日本人に相談をしました。「すぐに取り返さないといけないから私の弁護士を紹介しよう。いったいいくら?」と聞かれ「600万です。」と言いました。すると「米澤君。諦めなさい。私の弁護士は相談料だけでそれくらい取るから。」と言われたことを思い出します。

日本人は、阿吽の呼吸や謙虚が美徳されます。しかし、海外の人から言われることは不満があるなら言ってもらわないと分からないと言われます。無言であることはイエス。今の私は、どれだけ海外の人に主張するか分からないくらい叫んでます。

イギリス人の彼、サットンさんで驚いたことをいくつか。最初の出会いのきっかけになったシンガポールで開催されたFHCで、シンガポール航空の副社長・部長・課長の3人が私のブースにやって来てビジネスクラスでサービスする日本酒を探していると言って帰って行きました。帰国後、サットンさんとミーティングをした時にその話をすると彼は今すぐアポを取ろうと言いました。何をしたかと言うとその場で副社長に直接電話をしてアポを取り、3日後にはシンガポールにプレゼンに行っていました。私の常識であれば最初は課長に連絡ですが。チャンスは逃さない。結局、この話は残念ながら実りませんでしたが私に強い影響を与えました。

彼がコンサルタントとして加わってくれたことで道は開けます。

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